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クレアチンキナーゼとクレアチニンの違いについて

クレアチンキナーゼとクレアチニンの違い

別に興味が無い方がほとんどだと思いますが、

私にとっては大事なテーマとなります。

当院の患者様の中に

血液検査で「 クレアチンキナーゼ(CK) 」が

正常より高くなってしまった方がいました。

その方に私は、「腎臓の問題ですね」

「お水の量が足りないのではないですか」と

うる覚えの知識で答えてしまい、

後で調べると腎臓が悪くて上がるのはクレアチニンであり

クレアチンキナーゼは、別の問題で上がることが分かりました。

「えらいこっちゃ」ウソを教えてしまいました。

そこで、クレアチンキナーゼとクレアチニンの違いを勉強し、

皆様にシェアしたいと思います。

そして、当院が考えるクレアチンキナーゼとクレアチニンが

血液検査で高値を示してしまった時にどう考えて、どう行動すればよいか

その道筋をご提案させて頂きたいと思います。

 

クレアチンキナーゼとは?

クレアチンキナーゼ(CK)とは、

筋肉が伸び縮みする時に必要となるエネルギーを出すときに必要な酵素で、

筋肉の収縮・弛緩に必要なエネルギー供給を担っています。

骨格筋・心筋・平滑筋(呼吸筋・内臓筋・血管筋)・脳などに多く含まれる酵素で、

それらの部位が損傷すると血中に出てきてしまいます。

呼格筋に最も多く含まれ、次に心臓筋、脳などに多く含まれます。

正常値:男60~280 女45~160 [ 単位:U/l ]

※運動の後にも上昇しますので、

  1000を超えなければ、まず病気では無いようです。

高値を示すもの。
〇 筋肉系: 筋ジストロフィー・皮膚筋炎・多発性筋炎・筋萎縮症・痙攣・激しい運動後 など
〇 心臓系: 心筋梗塞・狭心症・心筋炎 など
〇  脳系: 脳の外傷(ケガ)・脳血栓・脳梗塞 など
〇 その他: 外傷(ケガ)・悪性腫瘍(ガン) など

 

 

クレアチニンとは?

クレアチニンは、

筋肉を動かすエネルギーの原料となる「クレアチン」が代謝された後の老廃物です。

血液検査での正常値: 男性 0.5~1.1mg/dl  女性 0.4~0.8mg/dl

クレアチニンの検査結果が悪くなる要因は腎臓です。

ですが、腎臓の病気がかなり進行していないと検査結果に出ないという事で、

少しでも異常値を示していた場合は、早めの対処(再検査・精密検査など)が必要です。

クレアチニンが10mgを超えると人工透析は避けられません。

腎臓は、一度悪くなってからでは元には戻らないと言われております。

日頃から、タンパク質の摂り過ぎや・味の濃い食事の摂り過ぎ、

精製塩の摂り過ぎ(天然の海水塩は身体に良い)、添加物の摂り過ぎなど

に注意しましょう。

特に、最近は「お肉ブーム」ですが、

基本的に動物性タンパクや動物性脂肪の摂り過ぎは病気を招きますので

食べ過ぎないようにしてくださいね。

動物性食品では、肉より魚ですよ。

青魚の油にはDHA・EPAといった体に良いオメガ3系の油が含まれております。

これは、血液をサラサラにしたり、体の全ての細胞を柔らかくしたり、

脳の機能を高めて記憶力や認知症予防に役立ちます。

 

今回の結論

クレアチンキナーゼとクレアチニンを混同してしまっていましたが、

作用は筋肉を動かす酵素とエネルギー源という似ている物質でも

検査結果が示す病気は全然違うものでした、

クレアチンキナーゼ(CK)は、筋肉・心臓・脳の病気が分かり、

クレアチニンは、腎臓の病気が分かる物質ということでした。

今後も分かったフリをせずに、少しでもハッキリと分からなければ調べようと思います。