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ロコモティブシンドローム( 運動器症候群 )をご存知ですか?

ロコモティブシンドロームとは、

老夫婦 1

「 ロコモティブシンドローム 」とは、日本語に訳せば「 運動器症候群 」ということになります。

体を動かすのに不可欠な運動器(筋肉・骨・関節など)の障害によって日常生活での自立度が低下し、介護が必要になったり、寝たきりになったりする可能性が高い状態がロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)です。

日本全国にいる40歳以上の約4700万人が推定対象者で、その3人に1人(約1600万人)が運動器の障害となる可能性があるという。

ロコモの状態では、まだ要介護や寝たきりになったいないため、この状態の時に健康状態に回復できれば介護や寝たきりにならずに健康で人生をまっとうできる。

そんな状態の強力なサポーターになりたいと当院は想っていますが、ロコモ、あるいはロコモ手前の状態を健康状態に持っていくには、患者様・施術者双方の協力が必要であり、患者様にも適切だが過剰ではない努力をして頂かなくてはいけない。

そして、ロコモからの回復を願う方への学習になるような今回の内容にしていきたいと思っています。

 

ロコチェックをしよう!

日本整形外科学会では、ロコチェック(運動器チェック)として、7つの項目をあげている。

1、片足立ちで靴下が履けるか

2、家の中でつまずいたり滑ったりしないか

3、階段を昇るのに手すりが必要かどうか

4、横断歩道を青信号で渡りきれるか

5、15分続けて歩けるか

6、2キロ程度の買い物をして持ち帰るのが困難か

7、家でのやや重い物を持つ仕事〈家事〉が困難か

以上の7項目です。

あいまいな表現や個人的な感覚となる質問が多いように感じるが、この中で1つでも当てはまるものがあれば予備軍となり、当てはまる数が多いほど、ロコモティブシンドロームに近づいている。7つ全てが当てはまると「 ロコモティブシンドローム 」という診断になるのであろう。

そして、日本整形外科学会は健康長寿の条件として、「 600個の筋肉によって、200個の骨と関節をしなやかに、自分の思うままに動かせること 」という条件を出している。筋肉や骨・関節といった運動器は、本当の意味での健康長寿のカギを握っている。

 

ロコモと関係が深い「 骨粗鬆症 」のリスク!

ぎっくり腰 模型

ロコモについて考えるとき、とくに重要なのは『 骨 』の存在だ。

「 体 」という字は昔「 體(からだ) 」と書いた。読んで分かるように、体とは骨が豊かであることが大切であると字を読めば分かるし、骨が豊かであってこそ、本来の体の健康が維持できるということである。健康と骨とのかかわりは、それほどまでに深い。

その骨の豊かさが失われた状態、それがまさに「 骨粗鬆症 」という病気だ。

日本国内では推定 1100万人以上の患者がいるとされ、その8割は女性である。

60代では、3人に1人。70代になると2人に1人が骨粗鬆症であるという可能性が指摘されている。

 

「 骨粗鬆症 」の恐ろしさとは?

骨粗鬆症が恐ろしいのは、自覚症状がほとんどないまま病気が進み、ある日突然骨折してしまうケースが多いことだ。

極端な例では、座っただけで背骨の圧迫骨折になるケースもある。実は、この仕事をしていてこの座っただけで脊椎圧迫骨折はよく聞く話である。それほど、現代の日本人は骨が弱いということなのである。

高齢者の場合は骨の再生力(リモデリング=骨を再び作り出す能力)が弱いため、一度骨折すると回復に長い時間が必要になり、「寝たきり」につながるケースも出てくる。

現在、日本には約100万人もの寝たきりの高齢者さんがいると言われているが、その大きな原因は脳疾患と、「骨粗鬆症による骨折」である。骨折中、動かないことにより筋肉が弱り、そのまま寝たきりになってしまう。人間は、まったく動かないと1週間で10%もの筋力が弱ると言われている。高齢の方がそうなった場合、本当に大変なことである。そのために、なんとしても骨折しない体を作らないといけないし、骨を強くする本当の知識を身に着けなければいけない。

 

人の骨量・骨密度の年代別変化とは?

第1期(0歳~25歳):生まれてから成長終了まで。骨量・骨密度ともに増加する。

第2期(26歳~40歳):骨量・骨密度は第1期のまま一定を保っている(個人差あり)。

第3期(41歳~終生):第2期以降は徐々に骨量・骨密度ともに減少する。

※骨量変化の目安として、60歳で20歳より約25%減少、80歳で20歳より約50%減少(65%減少も存在する)

要するに、40歳を越えれば個人差の世界となる。もちろん経年的変化は存在する。しかし、個人差はかなり大きい。もっというと40歳からのスタートではなく、成長期が終わった25歳からが健康的一生を過ごす上での本番と捉え、25歳を過ぎてからは、様々なことに意識を向け、日々一歩一歩正しいことを積み重ねていくことをオススメします。

 

当院の見解。

これまで見てきたように、40歳、もっと言えば25歳から健康状態の個人差は大きくなる。

しかし、決して何歳になろうが遅くはない!!ことを断言しておきたい。

生きている限り、人は生まれ変われる存在だということをこの仕事を通じて経験してきました。

生きている = 変化する 、これは間違いのない事実なので、健康的変化を日々していきたいところです。

骨に関して言えば、

骨はカルシウムだけで出来ているわけではなく、コラーゲンというタンパク質の上に、カルシウムが乗っかる形で存在している。ゆえに、カルシウムだけを摂るのではなく、良質のタンパク質(肉や乳製品は良質のタンパク質ではない)もしっかり摂ることが重要である。そのためには、 魚 (特にイワシやアジ、サバやサンマなどの比較的小型の青魚を摂りたい) 、 豆類 を積極的に摂り、良質のタンパク質を摂取するとともに、カルシウムを最大限に生かす働きをするマグネシウム食品(豆類・海藻類)もしっかりと食べることである。

実は、カルシウムだけを大量に摂っても体内で生かすことが出来ない。カルシウムとマグネシウムのミネラルバランスが整った上で、初めてカルシウムが生きてくるのです。よって、カルシウムだけを多く摂っても意味がないし、かえってマイナスになることもあるのです。そのことを本当に忘れないでください、宜しくお願い致します。

もし分からないことや、疑問点があれば直接聞いてくださいね。