ヘルニアの改善法はヘルニアを前方に戻すこと。
そんなこと言っても後ろに飛び出てしまっています!
もちろんそうですよね。
後ろに飛び出たヘルニアを前に戻すと言っても、そんな大工仕事のようなことできません。
しかし、ヘルニアが飛び出た部分の椎間板の前方の隙間を開けるようにアプローチすれば、ヘルニアが飛び出た原因が無くなるわけです。そうすると、ヘルニアが戻っていなくてもヘルニアが出た原因は取り除かれているため、症状(神経痛やシビレ・マヒ)が改善する可能性が高くなります。
※椎間板ヘルニアは自然退縮(自然に無くなる)という考えが広まっています。
ヘルニア部分を自分の体が異物(自分の物では無い物)と判断して免疫細胞が食べに行く。
そうなることで、ヘルニアは自然に小さくなり無くなるという考えです。
私は、この考えにすごく納得しました。
よく言われている『 無症候性の椎間板ヘルニア 』につながる考えだからです。
無症候性の椎間板ヘルニアとは、ヘルニアはあるが症状はまったく無い(無症状)ヘルニアのことを言います。
これは欧米諸国で行われている実験ですが、
街中を歩いている人(20代~40代)にお願いして、今まで腰痛を特に感じたことが無い人に腰部のMRIをかけていきます。すると腰痛の無い人の約50%に椎間板ヘルニアがみられたという研究です。
この手の研究は数多く実施されていますが、ほとんどが同じ見解で、症状の無い椎間板ヘルニアが存在すということになっています。
これは、何を意味しているのでしょうか?
1つ言えることは、
MRIなどの画像検査で診断されるような状態でも症状が無いことがあるということです。
では何が症状が出る・出ないを分けるのでしょうか?
ここからは当院の推察(すいさつ)も入りますが、
まず、
年齢とともに個人差はあるが背骨の内部(椎間板など)は変性・変形していくということです。
人間は誰でも25歳を過ぎれば体の老化が始まり、それと同時に背骨も老化していきます。
その中で、ヘルニアにもなれば、脊柱管狭窄症にもなってくると思います。
しかし、それが症状につながるかどうかの分かれ目は
「そうなった原因をずっと持ち続けてしまっているかどうか」
これだと思います。
そして、痛みやシビレと言うのは、
基本的に、身体からのサイン(警告信号)です。
身体が何とかしてほしいから痛みやシビレとして自分に教えてきます。
それが解消されれば、身体は自分にサイン(症状)を出す必要が無いので症状は出ません。
ですので、一時的な積み重ねでヘルニアや脊柱管狭窄症に見た目上(MRI画像の中)はなっていたとしても、それが続かない限りは身体が自分にサイン(症状)を出す必要がないので症状は出ません。
しかし、ヘルニアや脊柱管狭窄症になった原因が、そのままずっと継続したままになれば身体は症状を出すしか改善策が見つからないために、自分に痛みやシビレの症状としてうったえてきます。
それが改善できるかは、体のことをしっかりと分かっている方にサポートしてもらった方が良いですが、
原因を改善できるかどうかが症状を根本的に良くすることになるということをまずはご認識ください。
椎間板ヘルニアを自分で良くする1つの方法
当院が考える腰椎椎間板ヘルニアの1つの改善方法をお伝えします。
※色々な要因からのヘルニアがありますので、これはあくまで1つの方法と捉えてください。
①内臓の調子を良くする
当院なりの見解では、ヘルニアを治そうとした場合に必ず意識するのは「内臓の疲れ具合」です。
内臓が疲労しているとヘルニアを治療しようとした場合に悪化する可能性が高まります。ですので、ヘルニアを改善する際にまずは内臓の調子を悪くする要素はないかチェックして、それを改善する方向にアドバイスをして実行してもらいます。アドバイスの60%以上守っていただくと結果的には合格点になってきます。
具体的には、単純に考えていただいていいので、
暴飲暴食・お酒の飲み過ぎ・味の濃い物ばかり食べる・早食い・野菜不足・偏った食べ方・肉ばかり食べる・ファーストフード・インスタント・加工品・コンビニ食・お菓子・甘い物・油もの・乳製品の摂り過ぎなど
こういったことを注意して、内臓の状態を良くしてください。
できれば、断食(18時間~24時間断食)もしてみましょう!
②ダイコク式マッケンジー体操をやってみる
①の内臓の疲れをあるていど改善した上で、やってみてほしい体操があります。
それがマッケンジー体操ですが、ちょうど下の画像で行っているような体操になります。
※これはヨガのポーズです。このポーズを少し変えてやってみてください。
変えるポイントは、伸びている足首をつま先を立てるように曲げて、
足の指を立てた状態にする
それだけの違いです。
他に大切なのは、意識するポイントです。どんなポイントかと言うと、
腰を反らす意識でやらない。お腹を伸ばす(腹筋をストレッチする)意識で行なうこと。
同じ動作でも意識するポイントによって効果がかなり変わってきます。
そういった意識でやってみてくださいね。