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五十肩かと思ったら実は…①腱板断裂

五十肩と思ってたらけっこう違うこともあります!

肩痛イラスト 1

五十肩とは、50歳代に多くみられる肩の疾患です。

ですので『 五十肩 』という名称です。

しかし、

50歳代で起こる肩の痛みを全て「 五十肩 」と決めつけてしまいがちですが、

実は、似ているけど違う肩の疾患もあります。

そこで、肩が痛いけど、これは五十肩なの?っと思っておられる方に

自分に肩の痛みが何かを判断できるようなヒントをお伝えしていきます。

まず初めに五十肩の症状は、

明らかな原因が無く肩の痛みと可動域制限が生じる疾患で、

肩関節の退行変性(老化のような状態)により発症するとされている。

別名、「 肩関節周囲炎 」「 癒着性肩関節炎 」とも呼ばれる。

五十肩とは1番分かりやすく説明すると

手を上に挙げていく際、90度より上に腕が挙がらず、

なおかつ、他人に自分の腕を持って挙げてもらっても固まって90度以上は挙がらない。

これが五十肩です。

痛みで肩が挙がらず、他人に自分の腕を持ってもらって挙げた時に、他人の力を頼れば

90度以上肩が挙がるものは全て五十肩ではありません。

まずは、そこを覚えてくださいね。

 

間違えやすい疾患①腱板断裂(肩腱板断裂)

五十肩と間違えやすい疾患①は腱板断裂です。

腱板断裂とは、中年以降の男性に多く、右肩に多いというデータがあります。

腱板断裂は、もちろん五十肩とは違う疾患です。

五十肩は、男性と女性の顕著な違いはなく、右肩・左肩どちらに多いかの顕著な違いもありませんが、

腱板断裂は、比較的男性に多いことと右肩に多いということが言えます。

そして、1番の違いは、

腱板断裂の方は、原因があることが多い(五十肩は原因がハッキリと分かっていない)ということと肩関節が固まっている(拘縮と言う)ことはないため、他人が自分の痛めている肩を挙げると上まで腕が挙がります。

もしくは、自分でも痛みがあるが腕は上まで挙がることがあります。

五十肩は誰が挙げようが腕が90度以上挙がらないことが特徴です。

そして、腱板断裂の大きな特徴としては、

ペインフルアークサイン(有痛弧兆候)という検査が陽性(当てはまる)になることで、

これは、腕を横から挙げた場合に、60~120度の角度で肩に痛みを感じ、

0~60度と120~180度は痛みを感じないというサイン(検査)です。

腕を横から挙げていって最初が痛くなくて途中から痛くなり、最後まで挙げきる段階でまた痛みが無くなる、あるいは軽減するという特徴的なサイン(検査)があります。

 

それぞれの対処法は??

はてな

まずは、五十肩ですが、

五十肩には大きく分けて3つのステージがあり、

①急性期(炎症期) ②慢性期(拘縮期) ③回復期

の3つに分けられます。

各ステージは目安として約4カ月程度、全体として基本的には約1年ほどの経過で治るされているが、

場合によっては2年かかる場合もあり、しっかりと計画的に体質改善も含めた治療を行なった方が良い。

各ステージで行うことが違い、

まずは①急性期(炎症期)の対処により、その後の治りに影響が出る。

本当にうまくいけば、本来1年~2年で治る五十肩を6か月(半年)~8カ月に短縮することは可能ではないかと思う。

①急性期には以前のブログに書いたように炎症をどれだけ抑えられるか、あるいはコントロールできるかということにかかっている。

それには、キーワードとして「 安静 と アイシング(氷水による) 」が重要となり、

炎症が強ければ強いほど実は組織や細胞というのは固まってしまうため、さらに拘縮がつよくなって更に固まってしまう。

特に急性期はどれだけ肩関節に無理をさせずに炎症を出させえないことと、少しの動作でも炎症が起きてします急性期なので、痛みを強く感じたり、よく肩を使ってしまったあとや、何もしていない時やジッとしている時に肩がうずくような状態の時は必ず氷水で1回約30分のアイシングをまめに行わなければならない。

そうしなければ、通常1年の治る期間がさらに長くかかることも考えられる。

①急性期の炎症をうまくコントロールして、通常かかる4ヵ月の炎症期をできれば3ヵ月で終わらせたい。

その①急性期(炎症期)はうまく終われれば、②慢性期(拘縮期)の治療にもスムーズに入っていけ、しっかりと肩を動けるように治療し、最短6ヵ月の五十肩治癒を目標として治療に取り組むことがオススメです。

そして、

腱板断裂の治し方です。こちらも各ステージがありますが、

大きく分けて①急性期(炎症期)と②回復期(損傷組織の回復期)の2つのみです。

腱板断裂は、原因があることが多いため、基本的には①急性期でいかに早く炎症を抑えるかと②回復期、大げさに言うと肩の筋肉が切れた状態なので、それをいかに元通りに回復させられるかの勝負です。

原因が分かっているということは、どちらかというと治りは早い状態ですので、しっかりと肩の治療に集中すればケガの程度(深さ)にもよりますがスムーズに治っていきます。

どちらかというと、原因が無く徐々に悪くなったものは、老化や筋力低下が進行して発症していることが多いため、根本的に治るのに時間がかかります。

もちろん、それでも早く治る方法はありますし、やり方もあります。

当院では、基本的に骨盤整復(体の土台を整える)を徹底して行ない、できるだけ肩の負担を減らして早く治るようにします。

これは、もちろん五十肩でも同じなので、必ず骨盤の機能を回復することを行います。

しかし、五十肩は慢性期(拘縮期)が存在するため、そして、炎症期に非常に強い炎症(痛み)が起こるためにその炎症コントロールを徹底的におこなわないとドンドン治るのに時間がかかります。しかし、そこをうまくコントロールできれば少しでも早く治ります。

いずれにせよ、患者さんの生活に合わせた提案になるため、なかなかうまく治療が進まないこともあります。

しかし、しっかりと最短で治る理論と方法を把握しておくことが何よりも大切で、その方の生活や要望に合わせて最短で治る治療を提案しております。

最短で治るであろう理論と方法をその人の生活や望みに合わせて適切に計画的に行う、

肩関節の治療はそういった応用力が最も必要な疾患の1つと言えます。